アルゲリッチ
母親がピアノの先生だから
小さい頃からクラシック音楽に親しんできた。
なんならクラシックこそが音楽で、それ以外はただの音って認識だった。
中学校に上がると、みんな急にませ始めて
加藤ミリヤだとかを良いというようになった。
いや、あんたら数ヶ月前まで忍たま乱太郎の100%勇気うれしそうに歌ってたやん、変わり身の早さなんなん…と感じていた。
そしてそのころようやく、世間的にクラシックはダサいって思われてることを知った。
たしかにわたしも、運動会でながれるロッシーニのスイス軍の行進とかダサいと思うよ…てれれてれれてれれっれっれっ
そんな世間様もマルタ・アルゲリッチを知ればダサいなんて思わないはずだ。
この人は本当におしゃれな弾き方をする。
型にはまった弾き方じゃなくて、曲を自分の音楽にしてしまう。それがたまらなくかっこいいのである。
クラシックって再現の音楽と言われてて、当時の楽器のクオリティや楽譜に書いてあることを忠実に表現するのがルール。だから多分みんなつまらないって思うんだよな。誰が演奏しても代わり映えしないって感じやすい。
ピアノはキッズの鉄板のお稽古ごとだけど、そこで必ず言われるのが、楽譜通りに弾きなさいってことば。
それはクラシック音楽の本質が再現性にあるからなのだ。でもそれが子供のクラシックアレルギーにつながってる、お母さんの生徒を見てるとそんな印象。
そんなキッズにこそ、アルゲリッチの演奏を聴かせたい。再現音楽というルールを大きく逸脱してはいないけど、優等生になることがクラシックじゃないって感じてもらえると思う。