相手が知りたくないことは話さない
さっきまで気絶したように寝ていた。
快適なネット環境を求めて、学校で徹夜してESを仕上げたので、体を修復する必要があったみたいだ。
今回書いたESの質問項目はたった一つで、学生時代の取り組みを聞くものだったんだけど、それに何時間も頭を悩ませてしまった。
わたしは大学での研究を、学生時代最も力を入れたものとして書いた。
質問の意図を捉えちがえると、やったことについてだけ書いてしまう。
研究はとても手探りなもの。とくに人文系はそう。
それをごまかそうとして、かたちあるものに見せようとすると、専門用語のオンパレードになる。
書きながら、上のようなドツボに何度もハマり、ああこれじゃあ、自分をよく見せたいだけだなと反省しては書き直す、この繰り返し。
わたしだったら、何が知りたくて、あなたはどんなことを頑張ってきたの?って問うだろう。
仮に今、わたしは結婚適齢期の女だとして。この問いに何を期待するか。
「〇〇さんは何に1番時間を使ってますか??」
相手は「草野球です」と返答。
ふむ、わたしは野球に全く興味がないけど、休日は河原で素振りをする(とは言っていない)活発な青年なのだな。
捉え方によっては「健康な肉体で子作りも安心」
「草野球なんて貧乏くさいわ。ステータスにならない」などなど、あるだろう。
相手はどんなキャラか、相手のやってることが自分の利益につながるか、なんとなく知ることができる。
ただ、まだ、野球に無関心なわたしに相手の魅力は届いていない。
しかしここで、なぜ草野球が好きなのか、野球のどこが魅力的かをプレゼンしてきた。
熱狂する相手。
このとき専門用語が多いと、ただただ引く。
わたしにもわかるようにスマートに話してほしい。
わかる言葉で説明してくれるからこそ、相手が考える野球のおもしろポイントに共感できる。
次第に、相手と野球の縁について話が及ぶ。
少年時代にはじめた野球。高校のときに怪我をしてなくなく一線を退いた。
でも社会人になってから周りの勧めで再開。
そんなエピソードを聞いたら、周囲に恵まれてる人だと想像できるし、辛い思い出に蓋をせず一緒に生きていける素敵な人だと思える。
草野球でどんな実績があるのかは、わたしはどうでもいい。
むしろ成績のことばかり話されると、下心丸見えで引いちゃう。
だから、取り組んだ内容のすごみは、あんまり重要ではないのかも。少なくともわたしはそう思う。
近い感性を持っていたら、それで十分。
まとめると
・取り組んでることから、おおよそのキャラクターを知りたい。
・会社の利益につながるスキルを持っているか知りたい。
・虚栄心に基づいたエピソードは聞きたくない。
×成績オンリー、専門用語を並べる
・困難を乗り越えられる爽やかさ、あるいは泥臭さがあるかを知りたい。
こんなところではないだろうか。相手が何を知りたいかだけでなく、何を聞きたくないのかを見極めるのが大切だなと思った。